妻が入院してからかれこれ1カ月ほど、毎晩、子どもたちと3人で過ごしている。
毎週土日は一緒にお見舞いに行くのだが、お別れのとき、2歳の長女は必ず泣く。
でも、その泣き方が少しずつ変わってきた。
最初の頃、彼女はまるで小さな身体すべてを使って訴えた。
「帰りたくない!」と、全身で母にしがみついて離れず、
力いっぱいに、声の限りに、爆発するような感情をぶつけていた。
けれど最近は、ただただ静かに泣くだけ。
まだ涙は止まらないけれど、
小さな手は、もう母の服を握りしめ離さないことはない。
一方、5歳の長男はずっと泣かない。
けれどその胸の内には、ちゃんと「さみしさ」がある。
僕が何も言わなくても、背中から伝わってくる。
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ふと、思った。
これはまるで、酸化反応に似ているのではないか。
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酸素と出会って変わる物質のように、
子どもたちの心も、何かに触れて少しずつ変わっていく。
酸化反応には、いくつかの段階がある。
緩やかな酸化(錆)、速やかな酸化(燃焼)、急激な酸化(爆発)――
同じ酸素との結びつきでも、そのスピードと条件によって、放出されるエネルギーの「量」と「質」が変わる。
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● 静かに進む「錆」――
鉄が湿気や空気中の酸素とゆっくり反応して、酸化鉄(錆)になるように、
この段階では目立った発熱や発光はなく、時間をかけて物質の性質が変化していく。
長男のように、外からは見えにくいが、内側で確かに感情が進行している。
● 光と熱をともなう「燃焼」――
紙や木が空気中で酸素と反応し、炎とともにエネルギーを放出する。
この過程では化学反応によって熱と光が生まれ、外部にも明確に変化が伝わる。
今の長女はこの段階。感情が涙として現れ、周囲にも“寂しい”という反応が伝わってくる。
● 制御できない「爆発」――
ガスや火薬のように、酸化反応が極めて短時間で進行すると、爆風のような大きな力を生み出す。
急激に体積が増えることで物理的な“力”が生まれ、周囲に大きな影響を及ぼす。
以前の長女はまさにこの段階。感情を身体全体で爆発させていた。
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成長とは、もしかしたら、
この酸化反応の段階を一つずつ通り抜けていくことなのかもしれない。
爆発していた娘が、燃焼に変わったとき、
それは「感情に触れる力」が、「感情を扱う力」に変わった瞬間だったのだと思う。
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泣いて、笑って、しずかに反応していって。
子どもたちは、今日も少しずつ、成長している。
やさしく、確かに、変わっていく。
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