人生初ドラマにエキストラ出演してみた(もうやらない)

2021年6月13日(日) 14時37分44秒 | 1592 view |

人生経験としてドラマにエキストラ出演してみたのでその経緯についてまとめる

案内

2021.6.5 突然こんなメールが届く

突然のご連絡失礼いたします。
株式会社xxxx(某テレビ局) ドラマ制作部助監督のxxと申します現在放送中のxxxxx 第n話の台本設定上特定のスポーツのできるエキストラさんを募集しておりますこの時に、できる方を、ご紹介していただくことは可能でしょうか?詳細は、下記の通りです
【 6月10日(木) xxxxx学園 体育館】  
(役柄)   
部員50名(女性限定) 
コーチ3名 見学生徒、先生 100名 
(時間) 7:30集合~11:30終了予定
(集合場所) 郊外体育館
(服装・持ち物) 
生徒(15歳~35歳までの男女) 先生、監督、コーチ(35歳~60歳までの男女) 
生徒を希望の方は、自前の制服(グレージャケットがあれば、大歓迎) 通学カバン、スニーカー、ジャージ等ある方は、ご持参ください。(あれば夏服を持参ください)
後、部員希望の方は、ユニホームもしくは、運動着(ジャージ上下)スニーカー、ラケット、シャトル、スポーツバック、タオル等あればご持参ください。
衣裳が無くても参加は、可能です。
先生(監督、コーチ)を希望の方は、スーツまたはオフィスカジュアル、ジャージ、白シャツ、黒革靴、黒パンプス、スニーカー等をあれば持参してください  
履きなれた靴でお越しください。 
 (できれば2ポーズご持参ください。)

一度ご連絡頂けますでしょうか。よろしくお願いいたします


大手テレビ局の助監督を名乗る人物から、自分がやっている活動を通じたところからの連絡で、ドラマに紐付いた特定のスポーツができる参加者の方を探しているとの内容だった
実際に自分はそのスポーツを行う社会人サークルを4年運営していて、延べ参加者を含めると250人程度のプレイヤーにアクセスできるため、そのような連絡が入ったのだろう
そして、たまたま自分も視聴中のドラマだったので興味を持った。

事実確認

所属や連絡先、氏名は書いてあったが、万が一いたずらという可能性も否めないので、一旦もらった固有名詞で検索をしてみると
その担当者の方は間違いなくテレビ関係者のようだった。
一度連絡をとのことだったので、連絡をしたところ、折返しで電話があり、事実確認が取れた。内容としては

  1. プレイヤーと生徒役、先生役、コーチ役を集めている
  2. 来れるんだったら少人数でもいい
  3. コロナ禍なので、来る人はリストして前日までに教えて欲しい


とのことだった

検討

事実確認が取れたので、実際に出るかでないか検討を行った。
サークルでは反対意見がなかったので、周知を行ったところ2名の参加希望者がいた

やはり平日の早朝で郊外ということもあり、学生からの参加が目立った

自分はエキストラ経験がないため、人生経験としてやってみたいと思い、参加を決定した。

事前準備

今回は体育館での撮影、自分はコーチ役であるため衣装は運動着とした
最初にもらった案内ではいろいろ選択肢が上がっているが、複数持っていくのは面倒だったため、運動着一本とした(後述するがこれが作戦勝ちだった)

そして前日に全参加者の氏名や年齢、希望する役割などをまとめ送付した

当日・移動

当日は自宅からは遠方だったため、朝5時30分に出発した
始発でないと間に合う時間じゃなかったためかなり頑張った
ルートとしてはバスと電車を組み合わせたルートで、会場の最寄り駅からはちょうどよい時間のバスがあることを事前に把握しており、それに乗っていくつもりだった。

だが会場最寄駅についた瞬間、同じルートで行くであろうエキストラの方々がわーっとホームを埋め尽くした
今回のエキストラの特性上、圧倒的な数の女子学生とおもしき人たちが溢れており、アラサーのおじさんである私はかなり萎縮した

目当てにしていたバス停を見てみると、すでに目的のバスは女子学生により満杯になっていた。
誤算だった、あのバスに乗って30分揺られる勇気はない。普通にタクシーに乗った。

タクシーでは目的地を伝えたら運転手はすんなり理解してくれた。少し前にも同じ場所で撮影があったらしい。
今日から何日間ですか?と聞かれた 役者だと思われたのだろうか

そうこうしているうちに会場に到着した

ついてからの流れ

ついたらまず屋外に設置されたテーブルに荷物を置きブルーシートの上で待つように指示される
その間多くのエキストラが集まってきた。

テレビ関係者と思われる方が案内をする、が人数が多いためなかなか進まない
また、体育館では撮影がすでに始まっているため、カメラが回っているタイミングは大きな音が出せず、進行がストップする。
トランシーバーで常に確認し合うような緊張感漂う環境だった。

今回部員役を務める女子学生のみ、ドラマの主人公が通う高校のユニフォームを着用する
現場には簡素なテントが設置されており、順番に案内された人からユニフォームを受け取りテントで着替えを行っていた。

コーチ役希望者が招集される。今回コーチ役は事前の連絡では3名と狭き門だったが、平日昼間ということもあり、特定の条件の人は多く集まらず混戦にはならないだろう
と思い、対象年齢に含まれていなかったが老け顔には自身があったので堂々と立候補した。

したが予想とは相反し希望者は20名程度いた、テレビ担当者も声には出さなかったが絞らないと行けないという雰囲気だけはビリビリ感じた。
スーツを着ていた方、若くみえる方は、テレビ担当者より声がかかり、生徒役になっていた。自分30代後半なんですけど、、、 大丈夫大丈夫!といった会話があった

結果として自分はコーチの役を勝ち取り、コーチとしてエキストラ参加することが決定した

決定後はコーチ役はまとめられまた待機となった。

出演が近づいてから建物の裏側へ移動した。貴重品以外荷物は置いていって良い とのことだったので財布とスマホのみ持っていったが
あとから体育館履きを忘れたことに気づき、慌てて戻ろうとしたところ本番中だったらしくストップ!!!と止められた。
本番中は何があっても写る範囲にいてはいけないし音も立ててはいけない。実感した。

しばらくして、ようやく体育館へ案内された。
ここまで到着後1.5時間が経過している

演技中

体育館に入ると適当に場所に割り振られた。
わけも分からずあたりを見渡していると、ドラマで見た出演者が普通に徘徊していた。
ほえーと思っていたら同じくコーチ役で参加した女性の方がめちゃめちゃ話しかけてきた

そうこうしているうちに撮影開始
カットの流れが大まかに説明された。とりあえずエキストラなのでそれっぽくうろうろしてみる

うろうろしながらあたりを確認したがカメラがある様子はない
あとから気づいたがあれは練習だった

本番、ものすごいごついカメラが入ってくる。ものすごい緊張が走った
「このあたりの人はマスクを外してください」とアナウンスが入る
撮影に少しでも映る可能性がある人はマスクを外し、それ以外の時間は確実に付けておく必要がある

何回か同様のカットを繰り返し撮影していた。

続いて次のカットに移る際、全体のシャッフルが行われ、さっきまでやっていた部員とは別の部員が入ってきた
そしたらテレビ担当者が、「コーチ役の人がいい感じにコートを回して欲しい」といってきた。

自分は競技経験はあるが指導経験はなく、正直めちゃめちゃ困った
どんなふうに練習を回すか、練習を回しているふうにする方法なんか全くわからない

しょうがないのでとりあえず周りを見ながらいい感じに頑張った。

頑張っていたらカットのたびにテレビ関係者の人が冷たいお茶を持ってきてくれた
その日の気温は30度超え、普通に熱中症になりそうな気温だった

複数カットが取り終わったあと、撮影が終了したので外に出るように言われ、一度外に出て待機していた
機材版と思しきテントから演者の声が聞こえてきた。すごいスパンで撮影編集を繰り返しているんだろうな、と思った

終了後

案外あっさりと撮影は終わった。
終了後は体育館で記念撮影をすることはNGだった。SNS等にアップすると問題になるらしい(当然だ)
しらなかったがエキストラは詳細情報を口外しないことが鉄則らしい。

そして、一緒に来た人たちと帰りその日は終了した

放映

6.13 ワクワクしながらテレビを見ていたら、本当に放映された。
しかもバッチリ写った。すごい。

木曜日に撮影して日曜日に放送 すごいスパンだと思った。

2秒位うつったので上出来だと思った。だがめちゃめちゃ苦労した指導シーンは全て映ってなかった。
これにて自分の最初で最後のエキストラ出演は終了した。

どうしてもシェアしたかったが、テレビ画面の撮影・SNS投稿は著作権法に抵触する恐れがあるので
あくまで自信のエキストラ出演に対する引用のための個人的撮影という範疇で特定少数に共有を行った

感想

とてもいい経験になった。一生話せるネタになった。
今回色々思ったことを箇条書きにしてみる

  • テレビ業界のスピード感と体力勝負を実感した
  • エキストラは演者がより低コストで動けるように、暑い中待たされ移る必要がないときは追い出され、かなり過酷な環境だった
  • 複数選択肢があっても自分がこれだと思う装備で行くべき
  • 管理しきれないので無茶振りは平気で起きる
  • 映るか映らないかは最後までわからない
  • 自分には指導者は無理だ


といったことがわかった。本当に貴重な経験ができた。
もうやらない。お腹いっぱいだ。